【自記オージオメトリー】見方、やり方、意味。補充現象とは?

自記オージオメトリーについて、どういった検査なのか

 

自記オージオメトリーの方法

オージオメーターを使用して行う。

オージオメーターは、任意の周波数、大きさの音を出すことができる装置。

 

自記オージオメトリーの「自記」は、被検者がボタンを押すことで音の大きさが変わり、それが記録される、ということを表している。

純音オージオメトリーと同じように、音が聞こえている間、ずっとボタンを押してもらうが、自記オージオメトリーでは、ボタンを押すと音が小さくなっていく。

逆に、ボタンを離せば音が大きくなる。

 

音が聞こえる→ボタンを押す→音が小さくなっていく→聞こえなくなる→ボタンを離す→音が大きくなる→聞こえる→・・・

 

この繰り返しで、ギザギザの線が記録される。

連続音と断続音

  • 連続音(ピーーー)と、断続音(ピ、ピ、ピ、ピ)のそれぞれで同じ検査を行う。
  • 通常、断続音の方が聞き取りやすい。
  • 連続音をC、断続音をI、という略語で表す。

 

連続周波数記録と固定周波数記録

連続周波数記録は、周波数(音の高さ)が時間とともにだんだん高くなっていく、という検査方法。

固定周波数記録は、周波数は一定である。

 

自記オージオメトリーの解釈

自記オージオメトリーのグラフは、

  • 縦軸に音の大きさ(dB)
  • 横軸は連続周波数の場合は周波数、固定周波数ならば経過時間

でギザギザしたグラフとなる。

ボタンを押してから離すまでの間のところに、閾値(聞こえるぎりぎりの小さい音)がある。

 

グラフが下へ行けば行くほど、オージオメーターから大きな音が出ているということなので、「耳が悪い」ということを意味する。

 

聴覚補充現象とは

聴覚補充現象とは、音の大きさの変化に対する感覚が、通常よりも著しいこと。

つまり、音が少しだけ大きくなっただけでも、とても大きい音になったように感じること。

内耳障害でみられる。

自記オージオメトリーでは、少しの変化でボタンを押すことができるので振幅が小さくなることでわかる。

 

一過性閾値上昇とは

時間の経過とともに閾値が上昇する(聞こえなくなる)ことをいう。連続音で聞こえにくいということである。後迷路性難聴に特徴的である。

 

Jerger分類

聴覚障害のパターンをJerger分類のⅠ型からⅤ型で分類できる。下のグラフでは赤が断続音ということにします。

 

【Ⅰ型】

連続音と断続音がほぼずっと同じレベル。

正常や伝音難聴で見られる。感音難聴がないことを示している。

 

【Ⅱ型】

高周波数で連続音の閾値が上がる(聞こえにくくなる)

高周波数で振幅が小さくなる。(補充現象陽性)

内耳が障害部位である。

 

【Ⅲ型】

連続音(C)で、初期から断続音と比較して閾値が上昇する(聞こえなくなる)

振幅は正常である。後迷路性難聴のパターン。

 

【Ⅳ型】

低周波数から連続音(C)の聞こえが悪い。

これもⅢ型同様、後迷路性難聴である。

 

【Ⅴ型】

連続音よりも断続音が聞こえにくくなるパターン。

通常はあり得ない結果なので、心因性や詐聴を疑う。

 

 

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